医療機関において行われる治験がスムーズに進行するようサポートするのが、治験の現場で働く看護師の仕事です。治験に協力してもらう被験者への説明や補助とケア、相談の対応や、医師への連絡の他、検査や投薬のスケジュール調整、関連部署との連絡と調整、データ管理など、様々なコーディネート業務を行っていきます。治験の現場で働くために必要となる資格は看護師免許のみです。コーディネーターとしての専門性を高めるためには、日本SMO協会のJASMO公認CRC試験などの認定試験に合格しておくと良いでしょう。治験に携わる看護師として必要な知識とスキル、資質を身に着けていることの証明となり、転職やレベルアップにも有利です。
治験の現場で働く看護師に求められるスキルとしては、コミュニケーション能力や調整力が大切になってきます。被験者はもちろん各連携部署や機関と必要なやり取りを行っていく上で、コミュニケーション能力は不可欠です。またコーディネーターとして様々なスケジュール調整なども行わなければならないため、この点について調整力とそのためのコミュニケーションスキルは欠かせません。病棟や外来に比べて事務的な仕事が多いものの、業務における人と関わりは非常に多いので、コミュニケーション力を十分に備えていなければ日々の仕事にも影響が出てきます。被験者にどういった身体症状が出るかわからないのもこの現場の特徴なので、何かあった場合に看護師として迅速に対応できる能力も重要です。